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ウィーンにともす日本人照明デザイナーの明かりNHK7月15日 5時37分
ハプスブルク家の栄華が築いた伝統と文化が今も息づくオーストリアのウィーンに気鋭の日本人照明デザイナーがいます。このほどウィーンを代表する観光スポットの照明デザインを任され、現地で大きな注目を浴びています。 ウィーンでは今も伝統や芸術が息づき、中世に生まれ、かつて豪華さを競う王侯貴族の富と権力の象徴だった「シャンデリア」がまちのあちらこちらに飾られ、市民の生活に深く根付いています。
そのウィーンで注目を集めているのが日本人の照明デザイナー、伊藤恵さんです。
光で空間を美しく見せる作品は評判を呼び、地元メディアに取り上げられるほど有名になりました。
ヨーロッパ各地の王室も利用する老舗宝石店の照明をデザインした際には、シャンデリアにこれまで一般的でなかったLEDを使いました。
LEDの白く強い光で宝石を美しく輝かせる一方、宝石を身につける人の肌があでやかに見えるようにと、壁などには黄色い明かりを設置して色合いの調和を図りました。
ウィーンでも屈指の有名レストランでは、バーカウンターの真上に幅6メートルの横長のシャンデリアを設置し、バーのどこに座っても客の顔が柔らかく照らされるよう工夫していて、「このシャンデリアの下にいると女性がよりきれいに見える」と評判を呼び、カウンターがいちばん人気の席になったということです。 「シャンデリアは主役ではなくあくまで『脇役』で、放たれる光が生み出す空間の美しさを大切にしたい」という伊藤さんはいま「人生最大の仕事」に取り組んでいます。
それはケーキの「ザッハトルテ」を生みだしたことで知られるウィーンの5つ星ホテル、「ホテルザッハー」にあるカフェの照明です。
ウィーンを訪れる観光客にとって欠かすことのできない場所とも言われているこのカフェでは、高さ5メートルの巨大なシャンデリアを中心に店内すべての照明をデザインすることになっていて、経営者は「ウィーンを象徴するシャンデリアにしてほしい」と期待を寄せています。
伊藤さんは「日本の老舗料亭のちょうちんをウィーンの人がデザインするようなすごいことなのでドキドキしていますが、懐かしさとともに新しさも兼ね備えたシャンデリアにしたい」と話していました。
完成はことし11月で、中世の文化が今も息づくウィーンのまちに、伊藤さんの明かりがまた一つともされることになります。
来源: ウィーンにともす日本人照明デザイナーの明かり |